さて、本日ミュージカルを鑑賞してきた。紺屋の白袴ではないけれど、イベント日は重なることが多く、なかなか他の小屋で観客となることが出来ないことが多い。
で、今日の舞台。
全体に帯域が中域に寄っている。
アレンジが歌とぶつかる事が多い。
3声の対旋律的に、しかも歌詞も違うという面白い着眼点があるにも関わらず、定位が密集している・・
場面転換時などのリバーブの思い切りが悪い・・
あたりが気になった。
特にアレンジ上邦楽器が多いので、もろに歌とぶつかる。
これは邦楽器と日本語の制約からどうしようもない部分であるが、だからこそバランスには細心の注意を払いたいね。
まぁ、アレンジにまで口を出せることは少ないかも知れないので、こういうときは演奏側の中域をカットして、歌や台詞が浮き立つようにしないと、観客は言葉を聞き取れなくなってしまう。
ストーリー性のあるものは、特別な演出意図がない限り台詞だけはどこでも聞こえるようにしなければいけないと思うが・・
また、うるさくなく、且つ迫力が感じられるように、帯域調整はしておきたい。
低音域は特に注意。下手すると飛ばすしね。
それと、3人で全く違う歌詞で、旋律も違い、しかし一つの曲という面白いアプローチがあった。
男性3名なので難しいとは思うのだが、各自の声の特性からブースト帯域をちょっとずらし、かつ定位を左右振り切りとセンターとに分けると、観客が各々の台詞と歌を楽しめる率がぐんと上がったと思う。
われわれ舞台音響のプロとしては、オーディオ的バランスがいいとか悪いとかではなく、舞台そのものから注意がそれないようなオペレートを心がけるべきでないかな・・
観客が音響を意識したりする・・と言うこと自体、失敗なんだよね・・
っと、ポン出しタイミング自体はほとんど完璧と言って良かった。ここら辺は素晴らしくトレーニングされているし文句はありません。お疲れ様。^^
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