2014年10月8日水曜日

ホールの価値判断

日本ではオケや劇団主導のホールというのはほとんど無い・・
特に村単位くらいでおらがオケ・・とかおらが劇団・・とはなかなか・・利賀村の国際演劇祭が話題になったが、あれが利賀村の方達だけで作り得たか・・というと・・かなり難しかったのではないかな・・
やはり芸術はキーマンが必要で、その狂気に皆が引っ張られるのだと思うんだけど・・

さて、表題である。
東京フォーラムの(だけではないが)使用料金が高いと言って某オーケストラが陳情を出したことがあった。
十分に同情する。
が、現実に経営的に物事を考えたときどう評価しようか・・難しいんだよね・・

東京フォーラム・・建築総額は2000億にも上ったと聞く(伝聞なので正確ではない)
まぁあくまで参考計算と考えて欲しいのだが、残存価額を無視して、2000億を通常のコンクリート建造物の耐久年数50年で割ると年間40億。まぁ定額法だな・・

んで、実稼働日数250日で割る。
一日1600万・・

大小ホールと会議室併せて8イベントくらいは開催出来るみたいだが・・
一日1600万かい・・これは一般管理費などの経常経費は入っていない。
これって民間だったら絶対にやらないね・・
だから・・だから設置者の意志・・これが大事なのよ・・これで何をやろうとするのか・・

現実問題。小屋が採算を取ろうとする場合ロングラン興業に限る。劇団四季さんはそれで何とかしのいでいる。

各県の県民会館クラスでも、支出に対する収入は貸し館に限ると10%程度。自主事業を行って初めて例えそれが赤字でも比率としては近接する。黒字でも全体としては大きな赤字には違いない。
ロングラン興行をすると宿泊はともかく足代とギャランティ美術などの費用が割安になってくる。
これに主力を置いてこそ初めてトータルで黒字という状態を作れる。
商業演劇の劇場などはこれ無しには成立し得ない。(単独館として黒字を出そうとした時ね)
通常は親会社があってそこそこの資金補填があって成り立っているところが殆ど・・まして公立施設では赤字垂れ流しでも文化振興という名目を掲げて文化面での社会還元、文化の育成を計る・・と言うことにしている。

でも、利賀村の例でも挙げたが、結局キーマンの存在が欠かせないのよね文化って・・これは合議でどうにかなると言う物ではない気がするのよ・・

だから、建物を建てればそれでその自治体の文化が何とかなると思っているあたり・・なんだかな・・

その後の・・いや本当は建てるもっと前のキーマンの育成と確保・・これこそが大事なんだけどね・・

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