さて、FFTソフトなどが普及して、ディレイ合わせは以前より簡便にはなったが、本質的にドライソースを元に計測すると言う性質上、アコースティック楽器の録音などでは使い難い。
勢い、録音してから合わせる(マルチ録りの場合)事が多い。
が、打楽器系が最初に入っていると楽なのだが、それとて単一の演奏でないと合わせ難い。
そして、通常如何に打楽器と言えど、共鳴部分などを持っているので複雑な波形になるのよね・・
ミュージシャンのいる現場でパルス系の音も出したくないしチョット気分がめげる音・・
で、拍子木を自作した・・(といっても近所の木工所に作ってもらったんだけど・・)
桜材で片面をフラットに、もう片面をRをもたせてもらったのだ。長径方向にも幅方向にも・・
通常の拍子木は角材状に加工されているのでよほど上手に叩かないと複数の音を出してしまう。
が、丸く加工してあると交差するようにして叩くことで単一の音を出しやすい。
これでディレイ基準の音を最初に録音してしまう。
桜材なので気持ち良い音がするし、以下にも仕事始めって感じで存外評判も良い。
さて、こいつを使って一番最初に使ったのが、吹奏楽の録音。
木管系にタッチマイクをペアで用い、三点吊りと客席内のノイズマイク・・というよくあるセッティングなのだが、客席内のマイクからの録音の波形を見ていて驚いた!
メインの大きな波の前に小さな波が来ている・・
最初は「?」っと、悩んだね・・
生音より早く届くはずは・・
まぁその後の大きな波が生音だと最初思っていたのよね・・
で、はたと気が付いた・・要はこの小さな最初の波が生音なんだ!!・・
と言うことは大きな波は一次反射か!・・
と言うことは普段我々が生音だと思って聞いていた音は殆ど一次反射だったと言うことか?
これがいわゆるホールの音と言うことで、実は生音ではなく一次反射の音を聞いていたと言うことなんだな・・
と、拍子木の自作で気が付いたのさ・・
まぁ拍子木、一つくらい持っていると何かと重宝するので皆さんも如何ですか?
0 件のコメント:
コメントを投稿